シングルウォールテントとは？
内側の布１枚だけで出来ているのがシングルウォールテント。この布に骨組みを挿せば組み立てが完成するので、２枚構造のダブルウォールテントよりも設営するのが簡単というメリットがある。
また、布が１枚だけなのでダブルウォールテントよりも軽いのも大きなメリット。テントを設営するときに風が強かったり雨が降っている中でテントを設営するのはとても大変です。
時間が掛かりすぎれば自分の体が冷えてダメージを負うだけでなく、大切な他の荷物が飛んだり濡れたりすることになるので、手早く簡単に設営できるシングルウォールテントは大きなメリットを持っている。
軽さに関してもとても重要。山での寝泊まりで山小屋を使う場合はテントは不要となるが、山小屋のない山も多く、その場合、テントはザックに入れて担ぐことになる。しかし、テント泊する場合、他にもシュラフ、火器、着替え、ファーストエイドなど多くの荷物が必要となり、荷が重くなれあその分足取りも重くなってしまう。その店でもシングルウォールテントに利がある。
ダブルウォールテントとは？
１枚布だけのシングルウォールテントに対し、もう１枚、外側を覆うフライシートがあるのがダブルウォールテント。登山の解説本などで一般的にオススメとされているのはダブルウォールテントになる。
最大のメリットはフライシートがあることで耐候性が増すことと、結露が少ないという点。外側のフライシートが雨や雪をしっかり防ぎ、また、２枚の布感に空気の層ができるおかげでテント内の気温へ影響も抑えてくれる。
さらにシングルウォールテントだとテント内に水滴がびっしり付き、それが肌に触れて気持ち悪かったり衣類を濡らしてしまうが、布が２枚あることで結露が生じにくくなるのは精神的にも大きなメリットとなる。
設営に関しては布が１枚多い分、シングルウォールテントよりも時間がかかってしまうが、慣れてくればそれほど大きな差が設営できるようになるし、また、最初から２枚がセットになっていてポールを挿すだけで良いタイプもある。重量的にも重くはなるが毎年のように新素材のテントが発売され、１キロを切るものも多い。
シングルウォールテントとダブルウォールテントの違い
一番の違いは名前の違いにあるとおり、壁が１枚なのか２枚なのかというもの。重量に関してはシングルウォールテントは軽くダブルウォールテントは少し重くなる。設営はシングルウォールの方が簡単。風や雨への耐久性、つまり耐候性に関してはダブルウォールテントの方がより強い。
また、ダブルウォールテントは内側の布とフライシートの間に空間が出来るため、それを前室として使える。タープがなくても前室に靴を入れたら雨にも当たらないし、この前室で雨を気にせず調理することも可能となる。
逆に前室がないシングルウォールテントは靴も荷物も全てテント内に収納することとなり、その分のスペースが無駄となってしまう。雨の時もテント内で調理をすることとなり、ガスなどを使う場合、火災の危険性だけでなく、一酸化炭素中毒という命に関わる危険が生じてしまう。その他、購入のしやすさはダブルウォールテントが勝る。多くの実店舗で取り扱っているのはダブルウォールテントがほとんどの場合が多い。
シングルウォールテントとダブルウォールテントどちらがおすすめ？
基本的にはダブルウォールテントが快適なのでオススメ。重量の違いについても、全ての荷物をザックに入れて歩くトレッキングの場合には大きな問題となるが、車でキャンプ場に出掛けるだけといったファミリーキャンプなどであれば重量の差はほとんど影響がない。
値段的にもダブルウォールテントの方が安いものが多く出回っている。軽さを追求するような山岳テントではなく、たまのキャンプで使用するファミリーユースであればホームセンターやスポーツ用品店で購入でき、そういう店で取り扱っているはほとんどがダブルウォールテントであり、山岳用と比べて値段も驚くほど安いものがある。少しでも荷物を軽量化したい、快適さよりも軽いほうが優先、天気も大きく崩れないだろうという場合はシングルウォールテントでも良いかもしれない。荷物の軽量化を追及してツェルト泊になる人もいるので、UL(ウルトラライト)志向の人は先ずシングルウォールテントで軽量化に努めてみてもらいたい。
